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Deck review

カットの質がピカイチで、デック中最安値。EMPIRE KEEPERは新しいタイプのデック。

カットの質がピカイチで、デック中最安値。EMPIRE KEEPERは新しいタイプのデック。

日本人で一般的にトランプといえば任天堂の日本製、 カードマジシャンのトランプといえばUSPCのアメリカ製、というのが我々の思うスタンダード。 しかし、最近そのスタンダードに新たに加わった勢力があります。

それが、台湾。 2009年のUSPC工場移転による品質低下を気に、 世界中で沸き起こった「カードマジックのスタンダードをデックを作ろう!」という動き。 その中で台湾も殴り込みをかけてきました。今日はそんな台湾製デッキの中から紹介です。

Overview

台湾にある808 Magicという会社。 その会社が作ったのがこのEMPIRE KEEPERというデックです。 ちなみに、808というのはUSPC社のBicycleの製造コードと同じなので明らかに意識しているのがわかります。

今までトランプ業界でそんなに聞いてこなかった台湾製デック。 しかし、以前紹介したプレイフェアデックも台湾製で、最近少しずつシェアを増やしてきています。

今日はそんな台湾製デックを見ていきましょう!

外観

前面 箱前面

背面 箱背面

あからさまにBicycleのRider Backを意識したデザイン。このデックは自転車ではなく龍がデザインされています。

カードフェイス

カード表面

カードの構成は、基本の52枚と色違いのJoker2枚。 USPCやEllusionistが出しているデックは、カードが56枚入っているのが通常ですが このデックは54枚です。ブランクカードやダブルバックカードなどは入っていません。

そしてフェイスのデザインがBicycleに激似なのですがこれは良いのでしょうか・・・。 確かにUSPCが商標をとっているのは「Ace of spade」ことスペードのエースではありますが・・・。気になるところです。

カードバック

スプレッドした画

カードはドラゴンがあしらわれたデザイン。気持ちアジアっぽい雰囲気を感じますね。 スプレッドはきれいに広がります。

カード表面

斜めから 表面のエンボス加工

上から 表面のエンボス加工2

エンボス加工もされています。よく表面を見ると、ちょっと溝は浅く感じます。 しかし、滑りはよくキレイに広がるので特に問題なし。

カードの側面

側面

カードの側面は非常にキレイです。ツルツルです。ヤスリで磨いたのかと思うような仕上がり。 ファローもとても入りやすいです。

カードの薄さ

薄さ

Bicycleと薄さも同じ。めちゃめちゃライバル意識してるように感じます。

総評

総評としては以下の感じです。
※星はレベルが低いという意味ではありません。またこれらはすべて個人の見解です

  • 価格 - ★★★★★
    • 1デック300円ぐらい。最高に安いです。一節には、この会社がシェアを広げてる為にある程度利益を無視して売ってるとも言われています。
  • 薄さ - ★★★☆☆
    • Bicycleと同じ。持った感じは確かに違和感がないです。
  • コシ - ★★★★★
    • 非常に硬いです。カードをしならせようとすると、抵抗を感じます。普段USPCのカードを使ってる方は違いをの実に感じることができると思います。
  • 滑り - ★★★★☆
    • よく滑ります。ファンもスプレッドも広がりやすいです。
  • ファローのしやすさ - ★★★★★
    • サクッと入ります。カットの質が高いせいか、力を入れなくてもやりやすいです。
  • カットの方向 - 裏
    • モダンカットです。
  • 指先でのカウント - ★★★☆☆
    • 滑りやすさと側面の綺麗さもあり、扱いやすくはあるのですが、カードの硬さに少しやりにくさを感じました。ピンキーカウントはちょっと力の入れ方が変わります。筆者が柔らかいほうが好きだからかもしれません。硬いカードが好きな人はやりやすいかも。

おわりに

カードが硬めという違いはありますが、それ以外はUSPCのカードの質とあまり変わりなく、台湾の技術の高さを感じます。 何より、安い!300円でこのデックが手に入れられるなら、何も文句はありません。 仮に買ってご自身に合わなかったとしても、300円であればチャレンジしてもいいかなと思うところ。 興味ある人はとりあえず触って見ませんか?

ただし硬いデックが苦手な人は、腱鞘炎等にご注意してご使用ください!