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Deck review

フラリッシュのためにできた、その名も「名人」の意味を持つVirtuoso

フラリッシュのためにできた、その名も「名人」の意味を持つVirtuoso

2012年にフラリッシュ(カーディストリー)ように作られたVirtuosoシリーズ。 「名人」という名前を冠したこのデックは、デザインが徹底的に練り上げられ、 カードの質も一味違います。

今回は、Twitterでリクエスト頂いたデックになります。リクエストありがとうございます!
気になるデックがあれば、Twitterまでいつでもご連絡ください!

Overview

カードマジックは、今日までプロ・アマ合わせてたくさんの人々がプレイされています。 が、フラリッシュとなるとその人口はぐっと減ってしまいます。

このデックは、そんなまだまだ少ないその市場を増やそうと、フラリッシュのために作られました。

実際に、デザインはプレイした時の見た目を考慮して作られており、 マジック用のトランプとはまた違った一面を見せてくれます。

今回ご紹介するのは、シリーズの中で2017年に発売されたものです。

外観

前面 箱前面

背面 箱背面

ケースの前面にはVirtuosoの頭文字である「V」の文字が。 カード背面のデザインにも使われている緑・黒・グレーの三色がケースにも印刷されています。

タックシールは使われておらず、ビニールを取ればすぐにケースを開けることが出来ます。

カードフェイス

カード表面

カード構成は基本の52枚。以上。Jokerは無し。 かわりに、このデックの解説が記述されたカードが入っています。

「マジック用じゃないのだから、ダブルバックやブランクフェイスは要らない!」
という意気込みが伝わってきます。

カードバック

スプレッドした画

カードの背景は対角線上に緑と黒の色が配置されています。

緑と黒の模様と、中心に描いてある円の関係で、カードをスピンさせた時にとてもきれいに見えます。 スピン

フラリッシュのために作られたというのを実感できるデザインです。

ちなみに、先ほどの解説カードの4枚を裏返すと、 背面の模様の4倍の大きさ模様が構成されるようになっています。 4cards

カード表面

表面のエンボス加工

表面のエンボス加工

エンボス加工は少し浅めにされています。その結果滑りすぎない印象。 ただ印刷されている色が濃いこともあり、目を近づけると光に反射させなくても簡単にも表面を視認することが出来ます。

カードの側面

側面

白枠がないタイプのデックなので、側面に若干インクの映り込みを感じますが、 カードの側面はサラサラしており、特にザラつきを感じることはありません。

マジックもそうですが、フラリッシュも同等もしくはそれ以上にカードを繊細に扱う行為なので 入念に作られているといったところでしょうか。

カードの薄さ

薄さ

Bicycleと比べると、1枚分薄いです。
公式サイトにも書かれていましたが、 このデックは意識して薄く作られているようです。

総評

ファン

総評としては以下の感じです。
※星はレベルが低いという意味ではありません。またこれらはすべて個人の見解です

  • 価格 - ★☆☆☆☆
    • 筆者が買った時の値段は2,000円ほどでした。市場にはまだ出回っていますが、3,000円を超えるものも多くてお高い印象。確かに質は良いですが、(質だけで言うならば)もっと安い値段で同じ様なデックは買えるかと思いました。ただ、このデザインは確かにかっこいいので、デザインが気に入れば買うのはアリ。
  • 薄さ - ★★★★☆
    • Bicycleより、1枚薄いです。紙の重さがしっかりしているので、薄さの割には重みを感じます。
  • コシ - ★★★★☆
    • Bicycleより少し硬い印象。フラリッシュ用だともっと硬いかなと思っていましたが、そんなことはなかったです。
  • 滑り - ★★☆☆☆
    • 過度に滑りすぎないようになっています。Bicycleと同じイメージで広げると抵抗を感じます。ただ、滑りにくいというわけではなく、ファンをしようと思えば問題なく出来ます。ここらへん、フラリッシュを意識されておられるのでしょうか。
  • ファローのしやすさ - ★★★★★
    • これやってみて驚いたのですが、ファローはめちゃくちゃ入りやすいです。カットのレベルと紙の質の関係か、力を入れずともスルンと入っていきます。
  • カットの方向 - 表
    • トラディショナルカットです
  • 指先でのカウント - ★★★★★
    • ファローの入りやすさにも通じるのですが、カードのエッジがしっかりしているのか、1枚1枚を指先で捉えやすいです。プルダウンやピンキーカウントは文句なくやりやすい!

おわりに

今回は、マジック用ではなくフラリッシュ(カーディストリー)用のデックを扱ってみました。 普段はBicycleやTally-Hoを扱うことが多い筆者は、少しカードの質の違いに驚きました。 特に、上記でも触れていますが、ファローの入りやすさがすごくよく。カードのエッジを捉えやすいです。

また、背面のデザインもファンやカスケードをした時の見え方をとても意識しておられ、 「どうデザインすれば美しくみえるか?」を研究されているのを感じました。

たしかにマジックをしないのであれば白枠は極力考慮しなくても良いのかもしれないですし、「どう魅せるか?」にカードデザインのステータスを振ってしまったほうが良いかもしれません。 私個人はフラリッシュ用デックというのはあまり数多くは持っていないのですが、気になる方もきっと多いと思うので これからも紹介していけたらと思います。勿論、メインはマジック用トランプで笑

もし、このデックを手に入れられた方がいらっしゃっいましたら、ぜひカードスピニング(上記のアニメーションでやっているカードを回転させる行為)をしてみてください。 このデザインの良さを、感じられると思います。