今回ご紹介するのは日本のマジシャンTHOMA(トーマ)さんが制作されたEDENデック。 紙質・フィニッシュ共に素晴らしい仕上がりに、手に持つあなたは驚くかも!?
日本には数多くのマジシャンがいらっしゃいますが、使用するトランプを ご自身で製作されている方はなかなか少ないのではないかと思います。
そんな中、ご自身で一からコンセプト設計し、デックを作られたマジシャンがいらっしゃいます。 その方が、マジシャンのTHOMAさんです。宮城県出身の方で、テレビにも数多くご出演なさっています。 パフォーマンス以外にも、マジック指導のお仕事などもなさってらっしゃいます。
・・・そしてめっちゃイケメン!!
気にるお方は、ぜひサイトで詳しい情報を御覧ください。
公式サイト
http://www.thomagic.tokyo/
そんなTHOMAさんが作られた、EDENデックを今回は見ていきたいと思います。
前面
正面は金縁があしらわれ、中央には同じく金色の文字で大きく「EDEN」の文字が。 そしてその下には小さく、「Playing Cards」と「Premium Quality」と書かれています。
左サイドには、同じく金色でTHOMAさんのサインが刻印されています。
背面
背面は、カードのバックデザインが印刷されています。 右サイド側には今回のトランプに使われた紙の種類である「Germany300 Stock」と「Smooth Finish」の文字があります。
クロージャーシールはありません。
カードの構成は基本となる52枚と、デュプリケイトのJokerが2枚。このJokerとても可愛らしいですね。EDENの名に違わず、よく見ると小さな蛇が描かれているのがわかります。 ご本人のTwitterによると、このデック「EDEN Red」 は前作の「EDEN Blue」の色違いバージョンとして元々作成されたのだとか。 しかし、マイナーチェンジの部分としてこの度Jokerのデザインを一新されたそうです。
よくあるJokerのデザインは、天地が存在している「一枚絵」の物が多いのですが、 こちらは上下逆になっても使える天地なしのデザインとなっています。Jokerで天地なしは珍しいですね。
TWPCCのデックに多い特徴ですが、ブランクフェイスやダブルフェイスなどのギャフカード、広告カードなどは付属しておりません。
裏は規則的に模様が並んでいるタイプのバックです。これは・・・りんごが4つ集まって花を形作っているのでしょうか。 飽きのこないシンプルなデザインです。
上から
斜めから
USPCのものと少しタイプは異なりますが、それに近しいエンボス加工がされています。 なによりよく滑る。
ファンをすると、驚くほどスムーズに広がっていきます。非常に快適です。
TWPCCとUSPCの大きな違いがカットの仕上がりの差です。 基本的にUSPC製はロットの差にもよりますが、ザラザラ〜サラサラの側面のデックが多いです。
反面、TWPCCのデックはツルツル〜サラサラが多いですね。 このEDENデックも例外に漏れずツルツルとサラサラの間ぐらいの非常にきれいな裁断面をしています。 ファローも非常に入りやすいです。
このデックを手に持って一番最初に思うことは、「すごく薄い」ということ。実際にBicycleと比較してみると、その薄さに驚きます。-2枚。とても薄いです。
総評としては以下の感じです。
※星はレベルが低いという意味ではありません。またこれらはすべて個人の見解です
筆者は当初このデックの存在を知らず、Twitterで流れてきたレビューの投稿を見て初めて知りました。 そのころが丁度2月の中旬だったので、ちょうどこのEDEN Redが発売した直後ぐらい。
あまりの評判の良さ(滑りが良いファローがしやすい等)にだんだんと欲しくなりました。 しかし、海外住みであるため基本マジックショップでは販売しておらず、悩んでいました。 裏技として、EMS(海外向けのゆうパックみたいなもの)の代行業者を通じて、購入を決意。
実際に届いてデックを手にした時は、質の高さに本当に驚きました。
個人でこれほどのデックを製作されるのは、本根さんのときも書きましたが「相当な覚悟と執念」が必要であることが予想されます。 度重なる検討・修正を重ね(なんと2年ほどかかったらしいです!)完成に漕ぎ着けたTHOMAさんには敬意の念を抱きます。
筆者はまだEDENの赤デックしか手にしていないのですが、機会があればぜひ青色の方も触ってみたいです。
デックはTHOMAさんの公式サイトまたはインポッシブルカンパニーさんのサイトでも購入が可能です。 人気でコンスタンスに売れているらしいので、もし興味を持った方はお早めにご購入したほうが良いかも。縁が金色で装飾されたゴールドエッジ版もあるみたいです。
ご自身でデックをデザインされるマジシャンの方が今後もっと増えてきたら、我々デックコレクターとしては楽しみがまた増えるなと思った今日このごろでした。