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Deck review

最強コストパフォーマンスを可能に、これぞまさに"Possible"デック

最強コストパフォーマンスを可能に、これぞまさに"Possible"デック

大阪のマジックショップ「Impossibleカンパニー」がコストの限界まで挑んだデック それがPossibleデック。文字通り、コスパ最強を"可能"にした驚異のデックです。

Overview

先日紹介した、Impossibleカンパニーが提供しているImpossibleデック。 このデックはUSPC社製のデックで、紙をBee Stockを使用した上で550円に抑えるという快挙を成し遂げた 超コストパフォーマンスの良いデックでした。

しかし、今回ご紹介するデックをはそれをも上回る、税込み298円。 ありえないような値段での提供を可能にした、怪物商品です。

製造は台湾のTWPC社。シンプルなデザインで構成された新しいタイプのデックです。

ちなみにこちらのデック、実はベトナムでは取り扱いがなく、Twitterでお世話になってる UTOPIAさん(@magician_utopia)から譲って頂いたデックになります。海を超えて届けていただいた、貴重なデック!
UTOPIAさん本当にありがとうございました!!

外観

前面 箱前面

背面 箱背面

箱の外観はとてもシンプルな構成。1色の青の色地に白色でPossibleと控えめに描かれています。 裏面は、カードのバックデザインを踏襲。ある種トランプのケースとわからないような、極限まで要素がそぎ落とされたデザインです。

しかし、シンプルなのがむしろ好印象。人を選ばず、どんな場面でも使えそうな良さを感じます。

カードフェイス

カード表面

カードは基本の52枚にJokerのデュプリケイトが2枚。 Impossibleデックと同じく、ペンローズの三角形が描かれています。

ギャフカードは付いていない、ストイックな構成です。 スペードのエースはImpossibleデックとベースのデザインは共通で、中の文字がPossibleデック用のものに変わっています。 絵札はよくある構成。TWPC社の特徴的なインクの色で構成されています。

カードバック

スプレッドした画

カードの裏面は、ペンローズの三角形がシンプルに2つ。 Impossibleデックが所狭しと並べられていたのに対して、こちらは点対称にワンポイントという配置です。 非常にシンプルな構成。

カード表面

上から 表面のエンボス加工

斜めから 表面のエンボス加工

エンボス加工は、しっかり付いています。実際によく滑り、ファンも非常に綺麗に広がります。

ファン

カードの側面

側面

TWPC社のカードに共通して言えることかもしれませんが、裁断面は非常に綺麗です。 ケバ立ちやザラザラ感などはなく、ツルツルに近いレベルでサラサラしています。

カードの薄さ

薄さ

このデック、非常に薄い! こちらは以前ご紹介したEDENデックと同じGermany 300というStockを使用しており、 EDENと同じくBicycleよりも2枚もカードの厚さが違います。

総評

総評としては以下の感じです。
※星はレベルが低いという意味ではありません。またこれらはすべて個人の見解です

  • 価格 - ★★★★★
    • 税込み298円。驚くべき価格です。BicycleのStandardでも安いのに、このデックはもはやありえない安さです。凄い。★のMAXを5にしていますが、気持ち6個つけたい気分です。
  • 薄さ - ★★★★★
    • Bicycleよりも2枚薄い。EDENデックと同じく、今まで出会ってきたデックの中でも最高級の薄さです。
  • コシ - ★★★★☆
    • 薄いも関わらず、コシはきちんと担保されています。よくしなり、扱いやすい。
  • 滑り - ★★★★★
    • とても滑ります。それでいて、扱いにくいレベルで滑りすぎるわけでもなし。ファンをするとそのやり易さに驚きます
  • ファローのしやすさ - ★★★★☆
    • きれいに入ります。怖さもありません。
  • カットの方向 - 表
    • トラディショナルカットです。
  • 指先でのカウント - ★★★★★
    • 最断面が綺麗なこと、カードのしなりも良いことから、ピンキーカウントはカードをとても捉えやすいです。滑りもいいのでハーマンカウントなどの技法もやりやすい。文句なしです。

おわりに

マジックに使えるエンボス加工がされたトランプで、ここまで質が良いトランプには初めて出会った気がします。 Bicycleもまとめ買いをすると同じぐらいの値段で変えるところもありますが、Impossibleカンパニーさんはデック1個からこの値段なので、驚きです。

練習用に使っても良し、パフォーマンス用に使っても良し。とくにまだまだお財布が厳しい中高生の方々には嬉しいデックではないでしょうか。

強いて好みが分かれる部分があるとすれば、バックのデザイン部分でしょうか。 このシンプルなデザインは筆者はとても好みですが、人によってはもっと個性的なものを好む人もいるかも。 また、白枠の太さが少し細めに作られているので、太枠が好みの人はImpossibleの方を選ばれるかもしれません。 逆にORBITの様な、枠が細めのデックを好む方にはバッチリかもしれません。フラリッシュに使っても面白いかもですね!

なんにせよ、1,000円あれば3つも買えるこのお値段。とりあえず買ってみて損はないのではないでしょうか。

・・・ところで、TWPC社製のデックを使ったことがある人はおわかりになるかもしれませんが、 どうしてあの会社のトランプは、なんとも言い難い不思議な匂いがするのでしょうか。

あの匂いの正体が・・・とても気になります。