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Deck review

エジプトの神々がトランプに降臨!?エジプト展Bicycleにご注目

エジプトの神々がトランプに降臨!?エジプト展Bicycleにご注目

現在開催中の古代エジプト展のグッズとして発売されたBicycle。 思った以上にコンセプトがすごく良かったのでご紹介したいと思います。

Overview: 古代エジプト展について

ドイツのベルリンに「国立ベルリン・エジプト博物館」という場所があります。 名前が非常にややこしいですが、「ベルリンにある国立博物館の中で、エジプトに関する物を展示している部門」です。

現在日本では、この国立ベルリン・エジプト博物館(以下、エジプト博物館)の数々の展示品を 来日させて日本で展示するという「古代エジプト展 天地創造の神話」というイベントが開催されています。 ※ただし、現在非常事態宣言の影響を受けて京都の展示会場は一時休館中です

ここでは、エジプトの古代文書や様々な当時の文化を表すコレクション約130点が展示されています。 当時のエジプトの人たちがどんな神々を進行していたか、またそれに伴いどんな暮らしをしていたか、 といったことを知る手がかりをしれる貴重なイベントとなっています。

古代エジプト展 公式サイト
https://egypt-ten2021.jp/

そんな、古代エジプト展の公式グッズとして発売されているのが、このBicycleです。まさかのBicycle。早速見ていきましょう。

外観

前面 箱前面

箱の正面はBicycleおなじみの構図、中央には人のような鳥のようなキャラクターが書かれています。 これはエジプト神話に登場する不死鳥ベンヌでしょうか・・・?詳しい人いらっしゃいましたら教えて下さい。

古代感を出すためか、少しくすんだ色構成になっています。後でカードの紹介もしますが、このくすんだデザインはカードにも継承されています。

背面 箱背面

背面はカードのバック模様がプリントされています。これもBicycleの定番ですね。 そしてデザインはなかなか個性の強いものになっています。素敵。

象形文字?ヒエログリフ?のようなものが周りを取り囲んでおり、真ん中と四隅にエジプト神話の登場人物が描かれています。 クロージャーシールも象形文字に見えますね。

カードフェイス

カード表面

カードの雰囲気がそもそも違いますね。Bicycleで以前こういったVintage風のデザインのデックが発売されたことがありますが、 それにとても似ているような印象を受けました。昔のエジプトで使われていた「パピルス」という紙をイメージしているのでしょうか。

カードの構成は基本的な52枚のカード、そしてなんとJokerが4枚付いています。 このJokerに印字されているものは実際に古代エジプト展で展示されているコレクションの一部になります。 写真では文字が潰れてしまっていますが、ベルリン国際博物館のCopyright表記(いわゆる、©)がされています。

そして、基本カードのデザインも特殊です!
絵札のJ・Q・Kはそれぞれ、エジプト神話の神である「ホルス」「アヌビス」「ラー」を表しているのではないかと思います。 ホルスとラーがどちらもハヤブサの顔をして非常に区別しにくいのですが、 ラーはホルスの親であること、頭上に太陽を掲げていること、そして何よりエジプト神話で創造神として描かれていることから、 Kingに相当しているのではないかと予想します。となれば、息子のホルスがJackなのも納得行きますね。

Queenは狼の顔をした神様、アヌビスですね。似たようなデザインのものに「セト」がいますが、 多分耳の形や顔の形からアヌビスだと思われます。ポケモンのルカリオに似ていますね(おそらく、ルカリオはアヌビスをモチーフとして作られたと予想)

数字札

数字札の方も、なかなか前衛的なデザインです。もはや、どれがどのマークなのかわかりません(笑)
箱に入っていた初期の順番を元に推測をすると、目玉のマークがスペード、女性のマーク♀がダイヤ、星のようなマークがクラブ、最後の鳥のマークがハートだと思われます。

これでポーカーやババ抜きをすると、初めて見る人達はきっと驚かれるだろうと思います。

カードバック

バック

箱の背面にも印刷されていましたが、カードの背面には先ほど紹介したエジプト神話の神々が印刷されています。 そして周りをかっこむ象形文字の数々。これでもかというほど、古代エジプト感を前に出してきています。

Bicycleのデザインを崩さずに車輪がきちんと描かれているのが、可愛いと個人的に思いました。

スプレッドした画

このデックはバックのいわゆる白枠に当たる部分が少し太めにデザインされています。 そのため、カードを広げていくとエッジの部分が目立ち、黄色の模様が見えるまではすこし広げる必要があります。

そしてもうお気づきの方も多いかと思いますが、白枠というよりもベージュ枠といったところですね(笑)

おそらくパピルスor壁画をイメージしてるのではないかと思うのですが、この模様のため背面の模様は天地が存在する仕様となっています。

カード表面

上から 表面のエンボス加工

斜めから 表面のエンボス加工

エンボス加工はBicycleということもあり、しっかりとされています。写真ではインクの色の都合もあり少しわかりにくいですが。

ファン

ファンもきれいに広がります。こうしてみると、長年使い古したデックのように見えますね(笑)

カードの側面

側面

カットの品質は非常に綺麗です。ケバケバしさはなく、さらさらしています。 これは本当に個人的な意見なのですが、2020年度に製造されたBicycleはカットの品質が高い気がしています。

刃を交換したタイミングなのか、製造方法が変わったのか、わかりませんが・・・。 KY製は品質が悪いと以前からずっと言われ続けていましたが、最近のは非常に良くなってきていると感じます。

カードの薄さ

薄さ

Bicycleということもあり、カードの厚さは通常のものと同じ厚さです。

総評

総評としては以下の感じです。
※星はレベルが低いという意味ではありません。またこれらはすべて個人の見解です

  • 価格 - ★★★☆☆
    • 1,650円。古代エジプト展のオンラインショップで購入が可能です。と打ちながら公式サイトを確認したら、もう取り扱っていませんでした。売り切れたかもしれません。
  • 薄さ - ★★★☆☆
    • 通常のBicycleと、同じ薄さです。違和感ないです。
  • コシ - ★★★☆☆
    • コシも通常のBicycleと変わりません。見た目の関係から「もしかして柔らかいかも!?」という妄想を抱きましたが、杞憂でした(笑)
  • 滑り - ★★★★☆
    • 通常のBicycleに違わず、ドライにサラサラと広がっていきます。ファンも問題なし。
  • ファローのしやすさ - ★★★★☆
    • エッジが綺麗にカットされていることもあり、ファローも問題なく入ります。これもデザインのイメージから「もしかしたら入りにくいかも!?」と心配しましたが、そんなことはありませんでした(笑)
  • カットの方向 - 裏
    • モダンカットです。カットの向きにご注意を。
  • 指先でのカウント - ★★★★☆
    • モダンカットではありますが、エッジがきれいな関係でピンキーカウント・プルダウンはやりやすいです。滑りもいいのでハーマンカウントも問題なし。ただし、デザインの関係でマジックには向かないかもしれません(笑)

おわりに

デック集めをしていると、マジックに向いているという用途やデザインや様々な理由で購入するきっかけがあるのを感じます。

その中でも、これは圧倒的に「エジプト展というのとコラボしている!?何だその面白そうなBicycleは!」というところから購入を決めました。 天地ありなことから確かにマジックには向かないかもしれませんが、眺めていると非常に面白みを感じます。スーツなんてもうどれがスペードでどれがハートなのかわからないです(笑)

コンセプト設計がしっかりしているので、一目見て「エジプト神話がモチーフだな」というのがわかります。 エジプト神話やエジプトの歴史が好きな方はとても気にいるのではないでしょうか。個人的にQueenがアヌビスだったのがツボでした。

今はコロナの影響、または非常事態宣言が発令された影響で、古代エジプト展は休館中になっています。
せっかくの機会に見に行けないのは残念ですが(筆者は元々海外住みのため見に行けないですが)、 この機会にエジプトの文明や神話について色々調べてみるのも良いかもしれません。

筆者はこのサイトでこんなに沢山のエジプト神話の登場人物がいるのか!というのに驚きました。
(ラー、オシリス、セト、アヌビス、ホルスあたりは某遊戯系漫画の影響で知っていた)

休館の予定は5月末までなので、6/1からは再開予定です。 関西にお住まいの方は京都で開催中なので、ソーシャルディスタンスと感染予防に注意をして見に行ってみてはいかがでしょうか。

このあとも、会場が

  • 京都 2021年4月17日(土)~6月27日(日)→5/31まで一時休館中
  • 静岡 2021年7月10日(土)~9月5日(日)
  • 八王子 2021年9月19日(日)~12月5日(日)

と順番に会場が移動していくようですので、関東にお住まいの方もチャンスがあります!

外出できない間は、おうちでトランプ触りましょう。